家康紀行⑰無形民俗文化財「遠州大念仏」
前号では浜松市の「布橋」という地名の由来とされる「犀が崖(さいががけ)古戦場」を取り上げた。崖下から聞こえる人馬のうめき声や付近で起きる不幸な出来事に対し、家康が講じたとされる奇策を紹介したい。 一連の原因を武田軍のたたりであると考えた家康は、三河から了傳(りょうでん)という僧侶を招き7夜にわたり鐘と太鼓を鳴らし供養した結果、たたりは収まったという。...
View Article家康紀行⑱家康が身を隠した「雲立の楠」
前号では、犀が崖古戦場における戦没者のたたりを鎮めようと始まった伝統芸能で、浜松市の無形民俗文化財に指定されている「遠州大念仏」を取り上げた。三方ヶ原の合戦で敗退をきした夜、夜営する武田軍を攻めた家康であるが、その行動には一つのきっかけがあった。 それは浜松城を目前に身を隠した「浜松八幡宮」にある。今週はここで起きた「雲立の楠(くもだちのくすのき)」という出来事を紹介したい。...
View Article家康紀行⑲産湯として使われた「誕生井戸」
前号では三方ヶ原の合戦で敗走する家康が、楠の幹の洞穴に身を隠し武田の追手から逃れたとされる、浜松八幡宮の「雲立の楠」を取り上げた。合戦の後、武田軍は遠江国で年を越し元亀4年(1573)東三河へ侵攻し野田城を攻略するも、信玄の病状が悪化し甲斐国へ撤退。信玄はその帰路で息を引き取っている。...
View Article家康紀行⑳五社神社・諏訪神社
前号では、浜松市で生まれた第2代征夷大将軍である徳川秀忠の産湯として使われたとされる「誕生井戸」を取り上げた。今週は秀忠公の産土神(うぶすながみ)として信仰を集める「五社神社・諏訪神社」を紹介したい。...
View Article家康紀行(21)「家康くん」と「直虎ちゃん」
前号では、秀忠公の産土神として信仰を集める「五社神社・諏訪神社」を取り上げた。浜松は家康公が17年にわたり居城したのち天下統一を果たしたことから、市は「出世の街」を前面に押し出し魅力を発信している。今週はその役割を担う、家康公をモチーフとした市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」を紹介したい。...
View Article家康紀行(22)期間限定「浜松出世の館」
前号では「出世の街」浜松の魅力発信に活躍する市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」と、「出世法師直虎ちゃん」を取り上げた。今週は浜松市の魅力を発信する施設を紹介したい。...
View Article家康紀行(23)おんな城主直虎の舞台 観光客をもてなす「赤備え」
前号では井伊直虎や徳川家康をはじめ、浜松ゆかりの偉人を紹介する施設「浜松出世の館」を取り上げた。今週は、井伊直虎が治めていた浜松市北部に舞台を移す。大河ドラマの放送に合わせ「大河ドラマ館」が開設され、大勢の人々が訪れる今話題の地を紹介したい。...
View Article家康紀行(24) 菩提寺「龍潭寺」と名勝庭園
前号ではことしの大河ドラマの舞台で、大河ドラマ館が開設されている浜松市北区の気賀駅を取り上げた。井伊氏発祥の地である井伊谷(いいのや)の最寄駅で、ここから多くの観光客が、井伊氏の菩提寺である龍潭寺(りょうたんじ)へと向かう。今週は「井伊谷」と「龍潭寺」を紹介したい。...
View Article家康紀行(25)東海道三大関所「気賀」
前号では井伊氏発祥の地で、菩提寺がある浜松市北区井伊谷の龍潭寺(りょうたんじ)を取り上げた。今週は気賀駅の程近くにある「気賀関所」を紹介したい。 そもそも関所は家康の命により主要な街道の軍事・警備を目的に設置されたもの。とりわけ気賀は東海道に沿った要所で、箱根、新居(浜松市)と共に東海道三大関所と呼ばれていた。...
View Article家康紀行(26)「新居関所」と国道42号
前号では東海道三大関所「気賀関所」と、開設から明治維新まで12代に渡って関所を管理した近藤氏と紀州徳川家との歴史を取り上げた。今週はもう一つの三大関所である「新居(あらい)関所」を紹介したい。...
View Article家康紀行(27)静岡名産「三ヶ日みかん」
前号では東海道三大関所の一つで紀州藩の御用宿が残る「新居関所」を取り上げた。浜松を取材する中で、和歌山とのつながりを見つけた。今週は浜名湖北岸にある三ヶ日(みっかび)地区を紹介したい。 三ヶ日地区は東海道の迂回路である姫街道に面し、古くから三ヶ日宿として栄えてきた。近年は静岡県を代表する温州みかんの産地として名が知られ、「三ヶ日みかん」のブランド名で主に東北から中部地方の店頭に並ぶ。...
View Article家康紀行(28)三ヶ日と和歌山有田の交流と絆
前号より、浜名湖北岸の三ヶ日地区で盛んなみかん栽培の歴史を後世に伝える「みかんの里資料館」について取り上げている。 同資料館の管理を行う男性職員が語ってくれた、三ヶ日地区と和歌山有田地区の交流を紹介したい。 今から約30年前。みかん農家を営む男性のもとに、地元の商工会から「和歌山でみかん栽培が盛んな有田地区の農家と交流会をするが参加しないか」と誘いがあったという。...
View Article家康紀行(29)三ヶ日特産の「青島みかん」
前号では、浜松市でミカン栽培が盛んな三ヶ日地区と和歌山有田地区の交流と絆を取り上げた。今週は三ヶ日みかんの品種と特徴について紹介したい。 三ヶ日で主に栽培されているミカンは「青島」という品種。大玉でありながら高い糖度が自慢で貯蔵性に優れる。...
View Article家康紀行(30)カクテル感覚の「みかんハイボール」
前号では浜松市の三ヶ日地区特産の「青島みかん」の特徴と、旨味を引き出す工夫を取り上げた。この地域では丹精込めて作ったミカンの良さを年間を通して消費者に味わってもらおうと、商品開発や宣伝に余念がない。今週はその事例を紹介したい。...
View Article家康紀行(31)B級グルメ「浜松餃子」
前号では、果汁100%のミカンジュースを使った「みかんハイボール」の魅力とその作り方を取り上げた。今週は作り方を教えてくれた居酒屋が薦める「浜松餃子」とその文化を紹介したい。 餃子といえば宇都宮を想像される方が多いかもしれないが、総務省の家計調査によるとここ3年間の餃子購入額のトップは浜松市(1世帯当たり4818円で、宇都宮市は4651円)。...
View Article家康紀行(32)有田川鉄道公園「D51827」
前号では浜松が誇るB級グルメ「浜松餃子」の背景とその魅力を取り上げた。今週は時を同じくして浜松で生まれ、この春、和歌山へやって来た蒸気機関車を紹介したい。...
View Article家康紀行(33)静岡県静岡市「駿府城」
前号では70年以上前に浜松で製造、引退から40年余りの時を経て、圧縮空気方式で復活を遂げ第二の人生を歩み出した、有田川鉄道公園の蒸気機関車を取り上げた。今週から家康紀行は駿府(静岡市)へと舞台を変える。 静岡県静岡市。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、古くから今川氏や大御所時代の家康の城下町として栄えてきた。葵区、駿河区、清水区の3区で構成される人口約70万人の政令指定都市。...
View Article家康紀行(34)紀州藩主が献上「家康手植のミカン」
家康紀行は前号から舞台を静岡市に変え、大御所・家康公の居城であった駿府城を取り上げている。 家康の十男、紀州徳川家の祖である徳川頼宣が慶長14年(1609)から10年にわたり城主を務めるなど、紀州との関わりも深い。駿府城内でそれをさらに感じさせるものを見つけた。...
View Article家康紀行(35)広く発信「天守台発掘調査」
前号では紀州藩主・浅野氏が献上したといわれ、現在も駿府城公園に残る静岡県の天然記念物「家康手植のミカン」の歴史と、400年の歴史を経て受け継がれる姿を取り上げた。 今週は同公園内で行われている「駿府城跡天守台発掘調査」を紹介したい。...
View Article家康紀行(36)駿府城公園「紅葉山庭園」
前号では地域の歴史的価値の発掘に、市民やファンとの一体感を持ちながら進められている、駿府城公園の「天守台発掘調査」を取り上げた。今週は同公園内で平成13年に開園した紅葉山庭園を紹介したい。 紅葉山庭園は同公園の北東部に位置する。かつて存在した大名庭園をもとに、駿河国の名勝を表現したいわば平成の庭園。 玄関門をくぐり最初に出迎えてくれるのが「里の庭」。牡丹や梅林、花菖蒲が来園者を優しく包む。...
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